伊豆諸島の有人島は大島から始まり青ヶ島までを指します。その中でも北部と南部に別れ今回は北部最南端の有人島である神津島を訪ねました。
諸説ある由来の神津島のネーミングそのうち有力は2つ
説1:高い天井山があり示す「高」と海を示す「津」で「高津」が転じて「神津」
説2:伊豆諸島創世の「神」が伊豆諸島中心の島に「集」った「神集」が転じて「神津」
どっちが正しいかですが、どっちも間違えないだろうとのことでして……そういった点からも気になるので出発です。
ジェット船でも行けるのですがやはり時間にいつも追われての生活ですのでゆっくりと旅路を味わいながらも行きたいのでおなじみ夜行船さるびあ丸です。
今回は奮発して特一等です。さるびあ丸航路だと神津島が終点なのでこのぐらいいいでしょう?
往路:特一等 pic.twitter.com/vNdZv9uSHG
— ぬま_FJH◎C97 31日す07a (@Numa_FJH) November 4, 2019
神津島について早速、宿の送迎車に乗り込みます。
荷物を置いて早速、レンタサイクルを借ります。スクーター・スポーツサイクル・ママチャリの選択肢ですが道の感じと荷物からしてママチャリが正解でしたね。
個人的には利島や大島三原山で歩いてもいるので散歩でもよかったかな……
借りたら村内を走ります。自転車になれるのとなんとなく街を覗いてみたいのでね
昼飯:お魚カレー
— ぬま_FJH◎C97 31日す07a (@Numa_FJH) November 3, 2019
市場真横だし美味しい pic.twitter.com/9sM0wt7eKt
島の漁港でお昼御飯です。明日葉のかき揚げや色々ついていてもお得でした。島の価格なのか地産地消だから出せる技ですね。
腹ごしらえをして島の北部の自然を見に出発です。
早速、長浜展望台です。目の前に見えるのは長浜海岸です。
本来であればここには来ないですぐに長浜海岸沿いを走る予定でしたが道を間違えてます(笑)
気付かずになぜかそのまま山道を登り続けます。(自転車は無理なので押して上ります。)
今度は沢尻湾が見えたのでおかしいので道を間違えたのに気づき戻ります。
時間に追われてないので同行者と「間違えちゃった」の笑い話で済むので最高ですね。
※今回は珍しく同行者がおります
坂道を漕がずに重力に任せて元の道に戻ります。早いのなんのブレーキが間に合わないので木に突っ込みかけるという事件(笑)
そんなこんなで先ほどの長浜の海岸線を走り抜けて名組湾のトロッコ跡に到着
石でできた橋が今でも残ります。
写真に写る一部が剥げている神戸山から抗火石を昭和17年ごろから昭和30年代まで掘っておりそれを船に乗せるために使っていたトロッコの跡だそうです。
東京都市部の渋谷にモヤイ像というのがあるのですがあれは神津島と同じ東京島嶼部の新島で採れた抗火石を使用しています。軽くて耐火性があるので建築物や煙突内部にも使われているそうです。
火山の島の伊豆諸島の各島、やはり鉱石は多いようです。
トロッコの線路はさすがに外されてました。ちなみに橋の上は危険のため立入禁止ですので気を付けましょう。
都道224号を引き続き北上します。
東京都のマークが改めて都内であることを実感させます。
赤崎遊歩道を通過してトンネルをくぐります。
くぐれば現在、行ける最北端に到着です。
丁度、近くに神新汽船の"フェリーあぜりあ"がドックのため代わりに同じルートを行く伊豆諸島開発"ゆり丸"がみれました。
ゆり丸 を見れたし さるびあ丸 に行きは特一等、帰りは特二等で快適だったな pic.twitter.com/LRBy7lui2d
— ぬま_FJH◎C97 31日す07a (@Numa_FJH) November 4, 2019
↑リンク1枚目が"ゆり丸"であとは"さるびあ丸"ですね
北端からは島がよく見えます。写真でぱっとわかりそうなのは上の写真ですが、他にも大島や利島、鵜利根島なども見えました。
近く見えて遠い島が見えるのは伊豆諸島ならではの景色だと思ってます。
神津島は後々お話しする神話の関係か湧き水が多い島です。
実際に飲めそうなのでいただきます。自転車で運動した後だからかもしれませんが柔らかく少し甘いような水でした。
近くには先日の台風の影響かわかりませんが朽ちた遊歩道がありました。
ニュースでは本州の被害ばかりですが他の場所の被害も触れたほうがいいかと思いますね。
トンネルを戻り先ほど通過した赤崎遊歩道に行きます。
夏は飛び込みをしたり子供の遊び場になっているようです。
もちろん、シュノーケリングの出発地として季節問わずに親しまれてます。実際にシュノーケリング開始する方もいらっしゃいました。
集落に戻りつつ観光をします。
阿波命神社です。
静岡県の三島大社に祀られている事代主命をお祀りする神社で平たい石に砂浜の砂を乗せて鳥居の下にお供えするのが参拝方法だそうです。
そして温泉に寄り道です。
塩泉を楽しみながら一日の疲れを癒します。ここまでくれば集落はすぐそこです。
露天風呂は水着必須の混浴です。間違っても内湯のノリで行かないようにしましょう。
集落に帰って夕食前に前浜海岸に行きます。モニュメントが一つ置かれてます。
水配り像です。冒頭に述べた"神集島"の理由である水配り会議の様子です。
伊豆諸島ができたときに各島の神様が神津島の天井山で命の元になる水をどう配るかで話し合った結果、「翌日の朝に先着順で分配する」ということになりました。
翌朝、最初に御蔵島、次に新島、八丈島、三宅島、大島…と続いてきました。最後に朝寝坊した利島が到着したころにはほとんど水は残っておらず、怒り暴れた利島の神様が残っていた水を四方八方にばらまき神津島では湧き水が豊富に、利島では水不足に悩まされる結果になり令和元年もそのようになっています。
そんな神話をモチーフにしたモニュメントです。利島の神様は水がめを枕に居眠りしてますね(写真左下の神様)
モニュメントを見て自転車を返して夕食です。
夕食!
— ぬま_FJH◎C97 31日す07a (@Numa_FJH) November 3, 2019
民宿の親父さんが釣ったマアジの刺身とついでにこっそり提供のアジのアラ焼きです pic.twitter.com/Y2Al429o6I
刺身もアラ焼きもおいしくて最高でした。アラがあんなにおいしいと思ったことは無いぐらいの美味しさでした。
チョット仮眠して夜に営業しているという地ビールの酒場へ向かいます。
神津島ビールアンジーです
— ぬま_FJH◎C97 31日す07a (@Numa_FJH) November 3, 2019
夕食後のうたた寝からのお酒という神がかったタイミングでのお酒でございます
さすが神津島 pic.twitter.com/MBdSo2KBIS
ビールですが麦芽と明日葉を使っているビールなので他のビールとは違い明日葉の爽やかな苦みがビールとマッチしておりお酒が進みます。
明日葉のピザ
— ぬま_FJH◎C97 31日す07a (@Numa_FJH) November 3, 2019
いただきます! pic.twitter.com/kGbxKm8Fn8
お酒を飲むと少しお腹がすきますよね。というわけでおつまみに明日葉のピザをいただきます。
時間的にもまだまだなので今度は島の焼酎をいただきます。
神津島焼酎 森若ハイボールです
— ぬま_FJH◎C97 31日す07a (@Numa_FJH) November 3, 2019
口のなかに残ることなくスッキリとした味わいです pic.twitter.com/5b3vlzBVbL
※誤字ですね。焼酎の名前は「盛若」です。
酒場で呑んで宿で寝て翌日を迎えます。昼間は自然とふれあい、夜は旨い飯と旨い酒を楽しみ22時に寝て朝に目覚める。
健康的な運動と精神的な癒し…そして十分な睡眠時間。素晴らしいですね。
なんでもあるという東京都心にいますが何にもないですね。むしろ東京島嶼部のほうがなんでも揃ってる気がします。
朝ご飯を食べて船の時間までちょっと散歩です。
物忌奈命神社につきました。
先ほどの阿波命神社で祀られている事代主命の長男に当たり神津島の開祖である物忌奈命を祀っております。島民からの信仰が厚い神社です。
神社の駐車場から集落を眺めます。
前浜海岸や遠くに無人島の恩馳島(オンバセジマ)が見えます。
港へ向かい龍神様を見て船を待ちます。
最後に天井山を眺めて船は出航です。
帰りは特二等で昼寝をしながら竹芝に戻ります。
復路:特二等 pic.twitter.com/S7Pagm4zUg
— ぬま_FJH◎C97 31日す07a (@Numa_FJH) November 4, 2019
やはり伊豆諸島はいいですね。島ごとに個性があるのでそれを楽しみつつ旅をしていきたいですね。
次ぎは新島と式根島梯子かな……??
コバルトブルーが沖縄なら伊豆諸島はラピスラズリ
— ぬま_FJH◎C97 31日す07a (@Numa_FJH) November 4, 2019
本当の深い海の碧はここにあるんだよ
おまけの東京都市部の海で満足してないで本当の海を見てほしい
それを再確認した旅だったなぁ